ASIMOV ROBOTICS 株式会社

丸喜産業株式会社 様

          

『3800時間/年の残業時間を削減!!新型コロナで落ち込みがちだった従業員に笑顔が戻りました!』

【U R L】
https://www.maruki-plastics.co.jp/
【業  種】

製造業

【所  在  地】
富山県高岡市
【活用用途】

受注~生産フローの効率化

【写  真】

上段左から 山田様、中山様、石積様、佐野様、高田様
下段左から  藤田様、柳原様、入江様
(撮影:小薗様)

導入前の状況

  • アナログで属人化した業務が多くの重複した作業を引き起こしており、結果として長時間の残業が発生していた。
  • 業務の標準化が進まず、ITの専任者もおらず、時間もコストもかかるためにDX(デジタルトランスフォーメーション)に対して二の足を踏んでいた。

ASIMOV選定の要件や決め手

  • 段階を踏んで少しずつ効率化を進めていけるので、RPAが最適だと判断した。
  • 単にRPAを導入するだけではなく、業務の「見える化・標準化」から「運用の見直し」まで一緒に取り組んでくれるASIMOVのコンサルティングは、まさに求めていたサービスであった。

導入による効果

  • 受注から生産の業務フローに4つのロボットを導入し、残業時間がひと月で320時間、年換算すると3800時間も削減できた。
  • 残業の多さに加えコロナ禍の影響で表情が疲れていたが、ロボットとの協業により笑顔に戻った。
  • ASIMOVと一緒にRPAの導入を進めていく中で、「見える化・標準化」という考え方が浸透し、自らの手で業務効率化を進めるための土壌ができ、生産性向上のための種が撒かれた。

丸喜産業株式会社様は富山県に拠点を置き、プラスチックの原料販売から着色、リサイクル材の回収・開発、製造販売を一貫して行っており、県下に4つの工場をお持ちです。中でも2016年に50,000㎡の大規模拠点を設置し、再生材のさらなる安定供給を可能にする生産体制を整えるなど、資源循環型社会の実現のためにリサイクル事業に力を入れていらっしゃいます。

今回は、代表取締役社長 小薗 雄治 様にお話を伺いました。

[ASIMOV ROBOTICS株式会社(以下)] 

RPAを導入された営業部 業務課のお仕事について教えて頂けますか?

営業部 業務課では、取引先からのオーダーを管理ファイルに入力したり、工場への製造指示、売上・仕入の管理など、営業・製造現場のバックオフィス業務を5名体制でこなしています。

RPA導入の立役者、石積様

 

「RPAなら段階を踏んで少しずつ効率化を進めることができ、業務の標準化から着手しなければならない弊社には最適だと考えました。」

 

RPA導入のきっかけを教えてください

弊社は基幹業務システムを導入しておらず、殆どをExcelで管理していたことから、Excelファイル間や販売管理システムとのデータ連携ができていないという状況で、重複した入力など多くの手間がかかっていました。また、様々な業務が属人化しており、同じ商品なのに複数の商品名が存在したり、売上稟議書のフォーマットが複数あるうえに手書きも残っているなど多くの課題がありました。

結果として残業が多く発生しており、これらの課題を解決するにDXを進めなければならないのは分かっていましたが、大前提である業務の整理も出来ておらず、さらに専任のIT担当者もおらず、予算も厳しいという状況で、二の足を踏んでいる状態でした。

そんな時に、株主の1人からASIMOVを紹介されRPAについての説明を受けました。

RPAを使えば、大がかりなシステムを一度に入れるのではなく、段階を踏んで少しずつ効率化を実施していくことが可能だということで、弊社には最適だと判断しました。

 

「業務の『見える化・標準化』に一緒に取り組んでくれるASIMOVのコンサルティングは、まさに我々が求めていたサービスでした!」

 

数あるRPA導入業者の中で、当社ASIMOVを選んでいただいた理由を教えて頂けますか?

初めてASIMOVより説明を受けた時、まさに当社のニーズに合致したサービスであると感じ、他の業者は全く検討しませんでした。

特に、まずは業務全体のヒアリングから始まり、業務を見える化した後に課題を特定してからRPA化する業務を絞り込んでいくコンサルティングが非常に良かったです。

RPAの導入そのものを目的化せず、あくまでも業務効率化を目指す一つのツールと考え、会社が実施すべき業務の「見える化・標準化」そして「運用の見直し」を一緒に取り組んでいくという姿勢には大変共感出来ました。

 

実際に、最初のヒアリングでは、対象となる本社の業務課だけではなく工場まで足を運び、工場の職員から直接「困っていること」を聞き出してくれたことで、現場でもRPAを使った運用がスムーズに受け入れられたのだと思います。

 

「ロボットとの協業により大幅に残業が減少し、コロナ禍の中でスタッフの笑顔が戻りました!」

 

今回RPA化の対象となった業務と導入効果を教えてください

仕入先からの見積書を業務課でまとめた後、管理表に入力し、各工場に加工依頼書を発行するのですが、これらをExcelベースで行なっていました。一方で、売上処理は販売管理ソフトで行っていますが、Excelに入力した情報をもう一度手入力するという二度手間が発生していたところをRPA化しました。

その他、加工依頼書の自動作成と工場への自動送信など、現在はこの業務フローの中で、4つのロボットが働いてくれています。

 

業務課では1日あたり一人2-3時間の残業が常態化していましたが、ロボット導入後の7月あたりから目に見えて減っていきました。同じタイミングで社員の1人が産休に入り派遣に変わるという事態があり、普通なら残業が増えるシチュエーションですが、それでも残業は減っていきました。

業務課として残業が一日あたり16時間減りましたので、ひと月では320時間削減できた事になります。年換算すると3800時間削減というすごい数字が出ています。

 

コロナ禍という事もあり、スタッフの表情が疲れているのが常態化していましたが、ロボットが動き出した頃から明らかに表情が明るくなり笑顔が増えていきました。

ロボットと協業する事で、職場環境が改善できていると感じ、社長である私としては、この点が一番嬉しかったですね。

 

「成功体験が生んだ業務効率化マインド。ASIMOVがそのきっかけをくれました!」

 

 導入には苦労もあったと伺っていますが、どのようにして乗り切れたのでしょうか?

RPAの導入準備に当たっては、業務整理をする必要があり、特に商品のマスター統一等、多くの負担がありましたが、リーダーシップをとってくれた業務課の石積を中心に皆本当によく頑張ってくれました。

メンバーも最初は半信半疑でしたが、これだけ大変な作業を乗り切れたのは、その先にある「ロボットとの協業」というゴールの絵を共有することができていた事にあると思います。

ただ単に業務整理をしなければいけないと言っても難しいですが、RPAを導入するという前提があり、その先にどんな良いことが待っているかを社員が理解すれば、現場の協力を得る事ができるのだという事を実感しました。

大変な作業を乗り越えて、今は夢のように楽になったと喜んでいます(笑)

 

更に、この成功体験から想定以上の副産物が生まれました。

ASIMOVと一緒にRPAの導入作業をしていく中で、「見える化」「標準化」をすれば、業務が効率的になるという考えが浸透し、今ではRPAの対象となっている業務以外でも、様々な業務改善を自主的に考え、進めてくれるようになりました。

今後も会社を良くしていく為に、自らの手で業務効率化を進める為の土壌を作り、生産性向上の為の種を撒いてくれたのだと感じています。

いつかは自分たちでロボット開発にチャレンジしてみたいという気持ちも出始めています。

 

ロボットとの協業が実現!

 

 ASIMOVの導入はいかがでしたか?

当社は富山、ASIMOVは東京と拠点が離れていますが、チャットツールのフル活用やWEBミーティングで頻繁に進捗や仕様の詳細を確認する事で、全く違和感なく進める事ができました。

実は、最初はWEBミーティングが気恥ずかしかったですが(笑)、コロナ禍で日常的に利用するようになったこともありすぐに慣れました。

また、WEBだけではなく、最初は富山まで来ていただき、顔を合わせて一日かけてしっかりとヒアリングをしていただけたことも良かったです。

最初にリアルで顔を見て話せたおかげで、安心感を持つ事ができ、これから何かが変わるという期待感も持てました。

 

「半信半疑だったフェーズ1の成功から、フェーズ2は直ぐに決断。川上から川下まで、RPAを活用して生産性向上から収益性向上へ!!」

 

最後に、今後の取り組みについて教えてください。

フェーズ1では、受注から工場への加工指示までの流れについての整理と自動化が進みました。

現在進行中のフェーズ2では、複数の工場にある在庫管理表の一元化を図る予定です。更にフェーズ3では、営業担当者が商談中にリアルタイムで在庫を確認できる仕組みを作る事で、機会損失を無くし、営業効率の向上に繋げたいと考えています。

これを実現するために、現在ASIMOVと作戦を立てているところです。

 

また、業務課のスタッフには、フェーズ1で削減した時間を、フェーズ2のための業務整理に当ててもらい、フェーズ3まで完了した後は、人の判断が必要な営業業務に注力してもらうことで、受注から納品までのL/Tの短縮、ひいては、顧客満足度の更なる向上に努めたいと考えています。

 

正直、導入前は社員に朝礼で話しても、役員会や株主への説明においても、みんな「そんなことができるのか!?」と半信半疑で遠い目をして聞いていました。ですが、フェーズ1でしっかり効果を出せたことから、フェーズ2については社員はもちろんのこと、株主も「ぜひ、やりましょう!」とすぐに話が進みました。

 

【特別寄稿】 シティック・キャピタル・パートナーズ・ジャパン・リミテッド 世古 大蔵 様

インタビュー後、株主であるシティック・キャピタル・パートナーズ・ジャパン・リミテッド 世古様からもコメントをいただきましたので、掲載させていただきます。

RPAの働きぶりを見守る世古様(写真右)と丸喜産業の皆様

 

社長の小薗さんからもお話させて頂きました通り、「数値やプロセスの『見える化』を通じた業務の効率化」をKey Wordとして、弊社も会社の皆さんと一丸となって日々取り組んできています。

以下に、箇条書きではございますが、当方としての感想を述べさせていただきます。

 

■ RPAというソフトありきではなく、まずはコンサルティングを通じて問題点をあぶり出し、それを解決するツールとしてRPAが存在しているという点が特徴的かと思います。そして今回のRPA導入を通じて、導入前のハイレベルなビジネスの議論から導入後の実務的な相談までシームレスにサポートをして頂ける点がASIMOVの最大の差別化要因であるということを実感致しました

■ 特に入口の議論に関しては、目先の問題を解決することに主眼を置くのではなく、まずは顧客のビジネスの全体像をきちんと把握して頂いた上で、業務上の問題点を社員の皆さんと一緒に丁寧に棚卸を行って頂きました。会社メンバーの皆さんもASIMOVメンバーと一緒に「問題の見える化」のプロセスを体感することで、結果として従来以上に問題意識を高く持つようになり、普段の業務においても「より良く/効率的にするにはどうしたらよいか」を自ら考えるような習慣が根付いてきたと実感しております。まさに藤森さんを筆頭に皆様の高いコミュニケーション力と問題解決力に深謝です。

フェーズ1は大成功でしたので、次のフェーズ2も期待しております。

宜しくお願いいたします。

 

ありがたいお言葉をいただき、身の引き締まる思いです。ありがとうございます!

 

 

 コロナ禍の中、取材へのご対応ありがとうございました。