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Column【経営者のためのDX講座】DX推進!三つの壁の乗り越え方 vol.4

2026年05月19日コラム NEW!

※本コラムは、2026年4月9日に登壇したJapan DX Weekにおける公式カンファレンスをベースに連載しております。

 

前回は、「日本の経営者のDXリテラシーは、諸外国に比べ非常に低い」という現実について見ていただきました。

そして、それ以上に危機的なのは、経営者の「苦手意識」からくる「無関心」「理解不足」であり、DX推進の大きな足枷になる可能性があるということをデータを使ってご説明いたしました。

 

では、そもそも、なぜ、経営者がDXに関わらなければいけないのでしょうか。

それは、『今やDXは、経営課題そのもの』と言えるからなのです。

と言っても、そういった認識すらない経営者がまだまだ多い・・・というのが、DXコンサルの現場感であることも事実。

そこで今回は、DXとは何か?』という基本に立ち戻り、認識合わせをしていきたいと思います。

 

 

DXは経営課題そのものであり、経営層の積極的な関与が不可欠である

 

まずは、経済産業省におけるDXの定義を見てみましょう。

 

 

この定義によれば、DXとは、「データとデジタル技術を活用し、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化を変革し、競争上の優位性を確立すること」とあります。

そうなんです。

DXは、IT導入を目的化することではなく、競争上の優位性の確立するためであり、企業価値の向上を目指すためのものです。

 

そして、「デジタルガバナンスコード(経産省の策定したDX推進の指針)」の中には、次のような記述があります。

 

 

・経営ビジョンの実現に向けた戦略そのもの
・経営者が積極的に関与することが極めて重要
・DX推進は、経営陣や取締役会の役割である

DXは「経営課題そのもの」であり、経営層の積極的な関与が不可欠と記載されているのです。

 

まだ、ピンときてない方も多いかと思いますので、もう少し具体的に見ていきます。

こちらは、「中堅中小企業向けデジタルガバナンス・コード実践の手引き」からの抜粋になります。

 

 

例えば、「5〜10年後にどんな会社でありたいか」と考えた時、「生産性を向上し、従業員の可処分所得をあげたい」と考えたとします。

そのための「現状との差分をどう解消するか」といった課題に対し、「基幹システムの入れ替えを実施する」というIT投資を方針として打ち出すことが必要になるわけです。

まさに、デジタル技術を活用した企業価値向上のための施策ですよね。

 

このように見ていくと、『DXは経営課題である』という意味が腹落ちしたのではないかと思います。

 

ちなみに、ありがちな「AIを使って何かできないか」といった取り組みは、ツールありきのIT導入であり、会社の本質的な課題解決には繋がらない場合が多いと言えます。

また、「明日からDXだ!」といった力強い号令も、それだけだと具体性がなく仕組み化に繋がらないため、DXが進まない典型的なパターンの一つです。

 

つまり、下記の図のようにまとめられます。

 

 

DXとは、“ビジョン”と“現状の進め方”との差分を課題と認識し、それをデジタル技術を活用して解決することなのです!

 

とはいえ、経営者からすると、「DX以外にも経営課題は山ほどあるので、そればかりに関わるわけにはいかない」とおっしゃる方も多いかと思います。

 

 

ですが、今、この時代というのは、歴史の教科書にも載るであろう大きな転換期であり、DX推進を最優先課題として考えざるを得ない状況まできています。

 

そこで、次回は、「企業を取り巻く経営環境の急激な変化」について、解説したいと思います。