ASIMOV ROBOTICS 株式会社

株式会社ナカムラロジスティクス 様

『2つの業務のRPA化で1,800時間が削減!RPAの大成功がきっかけでDX推進グループを新設、全社のDXが大きく前進しました!』

【U R L】
https://www.nli.jp/
【業  種】

物流

【所  在  地】
東京都港区
【活用用途】

RPAによる業務の効率化

【写  真】

左から 山本様、前田様、塩澤様

 

(お話を伺った方)

山本 誠治 様(営業本部 DX推進グループ グループマネージャー)
塩澤 清香 様(営業本部 DX推進グループ DXスクラムマスターチーム チームリーダー)

導入前の状況

  • 社内のプロジェクト等にて内製前提で試験的に他社のRPAを導入していたが、大きな業務効率化には繋がらなかった。
  • 自動化したい業務はたくさんあるが、RPAが技術的にどこまでできるものなのかがわからず、ロボット開発着手に踏み切れなかった。
  • 日々の社内業務に追われ、なかなかRPAロボット開発まで手が回らなかった。

ASIMOV選定の要件や決め手

  • 多くのロボット開発実績があり、最初にロボット化したい業務が技術的に可能ということだったため。
  • 情報システムグループの負荷を増やすことなく、開発はもちろん要件定義から運用管理まで請け負ってもらえるので、RPAが全社的に推進できると考えた。
  • みずほ銀行からの紹介ということで、業者として信頼できた。

導入による効果

  • わずか、2つの業務の自動化により1,800時間/年の工数が削減された。
  • 受注量に季節変動があり、繁忙期はアルバイトを雇用して対応していたが、自動化により不要となり、新人を訓練する手間とストレスから解放された。
  • 大きな成果を上げた事が経営陣に認められ、DX推進グループの新設に繋がり、会社のDXを大きく進めるきっかけとなった。

株式会社ナカムラロジスティクス様は、多品種に及ぶ食品の輸出入手続き・通関・保管・配送の一貫業務、冷蔵倉庫荷役業務、物流センター請負業務、また海外5ヵ国13拠点の現地法人とのネットワーク構築によってグローバルな食品流通をサポートされております。

今回は、山本様、塩澤様にお話を伺いました。

[ASIMOV ROBOTICS株式会社(以下)] 

「以前、内製前提でRPAを導入しましたが、大きな業務効率化には繋がりませんでした。」

 

RPAを導入された部署のお仕事内容を教えていただけますか?

現在、RPAは本社業務グループと福岡の物流センターに導入されています。
本社業務グループでは、コンテナ配送・手配に関わる業務全般および、輸出入される数多くの食品の保税運送業務を担っています。
また、福岡の物流センターでは、冷蔵・冷凍食品の保管、流通加工、通販向け作業、配送仕分けを担っています。

 

RPAを導入した経緯・きっかけについてお聞かせください。

数年前、RPAが流行りだした頃、どんな事ができるのかを試してみる目的で、情報システムグループ主導で、他社製のRPAを購入しました。
貿易統計データを財務省のWEBサイトから毎月ダウンロードする業務など、2つのロボットを作成しました。
確かに当業務は自動化できましたが、担当者が少し楽になっただけで、業務グループ全体の大きな業務効率化にはつながらず、RPAの認知度についても一部の人が知っているにとどまる程度でした。
RPAのイメージは掴めましたが、情報システムグループは日常業務が忙しく、RPAに避ける時間がなかなか取れないこともあり、RPAが技術的にどこまでできるのか把握しきれず、話はそれ以上広がりませんでした。

その後、みずほ銀行の担当者から、業務コンサルティングとRPA開発・管理までをワンストップで実施するASIMOVの紹介を受け、再び検討を始めました。
業務グループには自動化はしたいが、それに割く工数などの負担を考えると内製では難しいという業務が複数あったのです。
情報システムグループと業務グループの間に、業務コンサルのノウハウとITスキルとの両方を持ったASIMOVが入る事で、考えていたことが具体的に動き始めました。

     山本様

 

 

「ASIMOV-Oneは工数的に内製では難しい煩雑な業務を、要件定義から運用管理まで請け負ってもらえるので魅力的!内製する業務とうまく棲み分けています。」

 

数あるRPA導入業者の中で、当社ASIMOVを選んでいただいた理由を教えて頂けますか

情報システムグループの負荷を増やすことなく、開発はもちろん要件定義から運用管理まで請け負ってもらえるので、RPAが全社的に推進できると考えました。

業務コンサルティングから始まり、RPAロボットの要件定義・設計・開発・運用管理まで全て請け負ってもらえるサービス「ASIMOV-One」は非常に魅力的でした。これであれば、情報システムグループの負荷を増やすことなく、RPAを活用することができ、業務効率化を組織的に推進できると考えたからです。
実は、取引銀行であるみずほ銀行からのご紹介ということで、信頼できるということもありました。(笑)
ASIMOVの存在を知った後、同じような業者がないかを色々調べましたが、他に同じような価値提供をしてくれる会社は見つかりませんでした。

今は、複雑で開発工数や運用管理の負担が大きい業務をASIMOVに依頼し、社内で対応可能なちょっとした業務はPythonなどによって内製するという運用になっています。

     塩澤様

 

 

「RPAの成功をきっかけに『DX推進グループ』を新設!“攻めのDXグループ”と“守りの情報システムグループ”が両輪となって、会社のDXを推し進める体制が整いました!」

 

RPA導入による効果は、いかがでしたでしょうか?

まずは業務グループで試験的に導入し、長年担当者が苦労していた業務(後述)を自動化しました。当業務で明らかに大きな効果が得られたことで経営陣の理解を得る事ができ、本格的に全社展開する事になりました。
そして、その旗印として、DX推進グループが設立されました。
DX推進グループは、RPAによる業務の自動化だけではなく、社内で利用しているシステムの全面的な見直しも担っています。直近では会計システムや勤怠システム、配車システムの入れ替えの為、日々奔走しています。
また、電帳法の対応も重要な役割となっています。
このように、RPAの成功をきっかけに社内のDXが大きく動き始めました。

当初、営業本部の中に作られたDX推進グループは、近々組織として管理本部DXユニットの下に情報システムグループと横並びで入ることになります。そこで、「攻めのDX推進グループ」「守りの情報システムグループ」として、両輪として会社のDXを進めていく事になります。

 

まさに、理想的な組織体制ですね。DX推進グループにアサインされたお二人は、もともとITに明るかったのでしょうか?

(山本様)実は、学生時代にプログラミングを勉強していたことがあります。しかし、上には上がいるという現実も知り、自分が極める道ではないと判断し、一般企業に入りました。今は、ずっと眠っていたものが呼び覚まされた感覚です(笑)。
(塩澤様)私は、ITに対する知識はありませんでしたが、業務の効率化には強い興味を持っていました。新しい事を発想したり提案したりする事が好きなので、上司には密かにアピールしていました(笑)

 

潜在的に持っていたスキルや希望が叶えられたという事ですね!

 

「2業務で1,800時間/年の削減効果!!更に、適切な人員配置の実現、教育コスト削減、属人化解消などの成功からDX推進グループが新設!」

 

具体的にRPA化した業務ついて教えてください

①保税運送申告情報の登録業務(本社業務グループ)

社内システムの受注データを参照して、輸出入される貨物の税関手続のために外部システムである“NACCS”に登録する業務を自動化しました。
登録は1件ずつ行う必要があり、毎日百件前後の処理で4時間/日かかっていました。年間にすると実に1,000時間の作業が、一つのロボットで削減された事になります。
当該業務に従事していた担当者は、将来を嘱望されている若手でITにも明るかったこともあり、開発は非常にスムーズに進みました。結果、彼自身の業務が大幅に効率化したことで、営業本部に1名異動してもらいました。異動先の営業本部では日々増える受注に人手が足りずに困っていたところでしたので、組織としての強化にも繋がりました。
このように、RPAの導入効果は、単純な工数削減だけでなく、適切な人員配置で他部署の強化にも繋がり、さらに前述したDX推進グループ設立にも繋がるなど大きな効果を上げました。
ちなみに、このロボは、業務担当者のファーストネームをとって「すぐるくん」という愛称で親しまれ、毎日、多くの業務をこなしてくれています。

 

②基幹システムへ顧客からのEDIデータ取り込みと社内指示の自動化(福岡物流センター)

大口顧客からのEDIデータ(出庫及び入庫指示)を自社基幹システムに取込み、社内処理と帳票印刷等を行う業務を自動化しました。
こちらのロボットでは実に、700時間/年の工数削減を実現しましたが、それだけでなく、他にも大きな業務改善効果が実現できました。
まずは、新しく着任した担当者に業務を教える時間の削減とそのストレスの解消です。当該業務は季節変動が大きく、これまではお盆や年末年始などの繁忙期にアルバイトを雇っていました。短期バイトのため、毎年違う人が来るので、その都度やり方を教える必要があり、非常にストレスだったそうです。実際に教育にかかる時間も100時間/年ほどあり、この時間も合わせると800時間の削減効果になります。
また、ロボ化にあたり、すっかり属人化していた業務を可視化して整理できたこともよかったです。
今回は、福岡物流センターでの導入となりましたが、同じような業務を大阪と川崎でも行なっていますので、さらなるステップアップを検討しています。これが実現できれば、さらに大きな効果が期待できます。

 

「ASIMOVとのコミュニケーションはSlackを使いスムーズ!ロボットの修正依頼にも素早く対応してもらえるので助かります。」

 

ASIMOVのリモートでの導入、メンテンス対応はいかがですか?

ASIMOVのRPA導入の進め方は、開発やメンテナンスはリモートでタイムリーに、業務コンサル等は対面で、といったようにハイブリットで効率的だと思います。特に、今回は福岡の案件もあったので、昔なら飛行機代等の余計なコストがかかるところですが、一切そのような事が無かったので、助かっています。

また、日常的なコミュニケーションは、Slackを利用しています。ロボの修正依頼はSlackで送れば迅速に対応してもらえるので助かっています。Slackは、当社の基本コミュニケーションツールですので、こちらに統一していただき、とても助かっていますね。

 

「全国の物流拠点への展開、AI-OCR導入による紙文化の解消など、積極的にDXを進めていきます!」

 

今後の展開について教えてください。

現在、会計・配車・勤怠等のシステム入替に時間を取られていますが、自動化したい業務は、まだまだ沢山あります。
先ほどもお話ししましたが、福岡の物流センターのRPAロボットを横展開することも検討していますし、新しい自動化業務についても、検討を進めるつもりです。先に導入した2つのRPAロボットの効果が絶大だったことが経営陣の間で認められている事から、起案すればほぼ賛成してもらえる状況となっていますので、DX推進グループとしては、非常に進めやすく助かっています(笑)。
また、紙帳票も未だに多くありますので、先日もASIMOVからAI-OCR※のご紹介を受けましたが、他のツールも積極的に活用してDXを進めていきたいと思っています。また、相談させてください!

 

 もちろんです!いつでもご連絡ください!!

 

 一般的には、情報システム部などの中に作ることが多いDX推進グループを、あえて横並びで「攻め」と「守り」と定義する組織体制は、本当に理想的です。お忙しい中、インタビューのご対応ありがとうございました!

 

※AI-OCR(Optical Character Reader)とは?
OCRは、紙文書をスキャナーで読み込み、書かれている文字を認識してデジタル化する技術です。
この機能にAI技術を組み合わせる事で、機械学習による文字認識率の向上や、帳票フォーマットの設計をせずに、項目を抽出することが可能になりました。